麻酔科-くろねこBlog

麻酔科医と子育てとか日々の学び

初期研修医にオススメの輸液の本ー5選ー

 

 初期研修医になってまずつま付くのが

「①輸液」「②抗菌薬」「③手技( Aline挿入、CV挿入など)」

 ここでは①輸液について簡単な解説とおすすめのわかりやすい書籍-5選を紹介をします。難易度をつけているので参考にしてください。
難易度:

 ★☆☆:初期研修医向け、初めて輸液を勉強する人

 ★★☆︎:輸液が少しわかるようになってきてもう少し詳しく学びたい人

 ★★★:輸液の奥深さを味わいたい人、詳しく調べたい人 

①シチュエーションで学ぶ輸液レッスン(難易度:★☆☆

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シチュエーションで学ぶ輸液レッスン改訂第2版 [ 小松康宏 ]

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  輸液の基礎を一から学ぶにはうってつけの一冊。人間の体の中の水分の分布から外

液、開始液、維持液、5%糖液の違い、それぞれの水分の分布の違いなど一つずつ解説しています。また入院患者で問題になる低ナトリウムNa血症や高Na血症などの初期治療など電解質に関係する病棟管理についても詳しく書かれています。輸液に苦手意識のある人や初めて輸液を勉強する医学部生、初期研修医には最初に考え方を身に着けるために良い本であると思います。

 

②内科レジデントの鉄則(難易度:★☆☆

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内科レジデントの鉄則 第3版 [ 聖路加国際病院内科チーフレジデント ]

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 初期研修医が必ず手に取る「内科レジデントの鉄則」にも輸液に関する内容が書かれているので、まずここからはじめるというのも良いでしょう。病棟の患者さんが1日に必要な水の量、Na量、 K量など理論的に書かれているので体系立てて学ぶことができます。

 

③より理解を深める!体液電解質異常と輸液(難易度:★★

【送料無料】 より理解を深める!体液電解質異常と輸液 改訂3版 / 柴垣有吾 【本】

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ICU/CCUの薬の考え方、使い方(難易度:★★

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ICU/CCUの薬の考え方,使い方ver.2 [ 大野博司 ]

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 ICU患者など重症な患者の輸液管理は通常と異なります。インアウトバランスを考えるだけでなく、今前の前の患者が炎症期なのか利尿期なのか。どれほど水を必要としているかを考えながら輸液します。ただ30ml/kgと水を入れているとVolume多すぎて呼吸器からの離脱が遅れたり腸管が浮腫んでしまったりします。

 通常の患者の輸液がある程度わかるようになってから読むと理解が一層進むと思います。おすすめ。

⑤INTESIVIST Vol.9 No2 2017 特集:輸液・ ボリューム管理(難易度:★★★

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INTENSIVIST(Vol.9 No.2(2017) 特集:輸液・ボリューム管理

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 最初からこの本で学ぶのは難しいかもしれません。簡単な本で輸液を学習した後に実際最近の輸液のエビデンスはどうなのかということを学べます。

 ここまで紹介してきた本に書かれていることと実際の輸液ごとの体液のシフトは大きく違ってくるということを突きつけられます。

 生理食塩水を500ml入れたら125ml血管内に残る。 HES製剤、 ALBアルブミン製剤を500ml入れたら500ml血管内に残る。そういうことは必ずしもないということが書かれています。

 本格的の輸液の勉強、集中治療、救急、麻酔科など深く最新の知見を学びたい方におすすめです。

 

 いくつかの本を紹介しましたが、始めたての時は(難易度:★☆☆)から初めて1年目後半、2年目になったあたりで実際の臨床、輸液などが分かってきた段階で(難易度:★★☆ー★★★)の本に挑戦してみるのも良いと思います。麻酔管理中の輸液についても EGDTも否定されており術中の輸液の量を減らすかある程度入れるのかとコンセンサスの分かれるところで、HES製剤の害などについても強調されるようになってきました。その辺りの詳しい記事についてはまた。

 

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