Bezold Jarisch反射

Bezold Jarisch反射
左室内にある化学圧受容体が作動することによって迷走神経の求心性繊維をかいした反射。
末梢神経拡張・徐脈・低血圧。

循環血液量低下中等度（450-600) BJR低下しているので血圧は保たれる
循環血液量低下高度（600ml-)ではBJRが賦活化しており血圧低下が起こる
(Campagna JA, Anesthesiology 2003))」」

＋アルファ

Bezold-Jarisch反射（BJR） は， 左心室壁の機械受容体と化学受容体への刺激が無髄性迷走神経線維を求心路として延髄孤束核・血管運動中枢・迷走神経核に伝わり，さらに遠心路として交感神経延髄脊髄路と心臓迷走神経に伝達され，末梢効果器で血管拡張と心拍数減少を起こす反射である1）．脱水や出血により静脈還流が減少すると，低圧系と高圧系の圧受容体を介した反射により交感神経緊張と副交感神経抑制が起こり，心拍数，心収縮力，血管抵抗が上昇する．しかし，左室容積の減少した状態で心収縮力が過剰に増すと， 左室の機械受容体が刺激され，交感神経過緊張状態にありながら血管拡張と心拍数減少という一見矛盾する反射が生じる1）, 2）

0) Pulse-less Electrical Activity Provoked by Bezold-Jarisch Reflexduring Lumbar Puncture for Spinal Anesthesia

1)水牧功一：神経調節性失神，循環器疾患と自律神経機能．井上博編．医学書院，東京，1996，174-186

2） Mizumaki K, Fujiki A, Tani M, et al.：Left ventricular dimensions and autonomic balance during head-up tilt differ between patients with isoproterenol-dependentand isoproterenol-independent neurally mediated syn-cope. J Am Coll Cardiol 26：164-173, 1995