麻酔科-くろねこBlog

麻酔科医と子育てとか日々の学び

【抗うつ薬】三環系・四環系 内服継続


三環系 アミトリプチン トリプタノール
ノルトリプチン ノリトレン
クロミプラミン アナフラニール
イミプラミン トフラニール
四環ミランセリン テトラミド
マプロチリン ルジオミール
NaSSA(Noradrenergic and specific serotonergic antidepressant:ノルアドレナリン作動性・特異的セロトニン作動性抗うつ薬) ミルタザピン リフレックス レメロン

・術前内服のメリット
術後せん妄の発生率が減少する
・術前内服のデメリット
治療抵抗性の低血圧やQT延長症候群をきたす可能性がある(循環系にたいす影響は直前の休薬だけでは改善しない)

薬理作用
三環系は中枢神経ではSNRI(ノルアドセロトニン増える)・ヒスタミンR阻害・ムスカリンR阻害・α1R阻害など。
→術中の低血圧:SNRI作用によるNAの低下やα作用の阻害による
→QT延長症候群 ドロペリドールなどとの併用は気を付ける
→不穏

※低血圧やQT延長の作用が術前の内服中止で減少しないことからせん妄予防のためには内服継続が良いと考えられる

NaSSA:四環抗うつ薬でα2受容体を阻害し、セロトニンノルアドレナリン放出を促進する