麻酔科-くろねこBlog

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カーリース(Car Lease)の罠〜わたしが契約して後悔した理由〜

結論から言うと次の方にカーリースはお勧めしません。

 

①計画期間中にやめる可能性が少しでもある人

・・・例)5年契約をして途中で辞めた場合でも5年分の料金を支払いしなければならない(落とし穴①

②走行距離が多くなる可能性がある人

・・・例)走れば走るほど車の価値が下がっていくので契約満了時の支払いで余計にお金を支払わなければならなくなる(数万~数十万)

③車を傷つけることに神経を注ぎたくない人

・・・例)車を傷つけた瞬間、車の残価設定を下回る車の価値に下がってしまうので契約満了時の支払いで余計にお金を支払わなければならなくなる(数万~数十万)

 

近年「お徳、お得」「リース安くていいよ」など使用者が増えているカーリース契約ですが、簡単には契約できるもののいざやめるときには大きな落とし穴(支払い)が待っています。

 

Q カーリースとは?

そもそもカーリースとは何かと言うと

カーリース会社が(私の場合はトヨタ TOYOTA)ユーザーに新車を3年、5年と契約期間を決めて貸し出す(リースする)サービスのことです。

 

売り文句としては

「3年、5年、数年後のリース期間終了時、その車両の下取り価格がどのくらいになっているか見込みで価格を設定し、その金額を車両本体価格から予め差し引き残りの額を月々しはらっていただくので安くなります」と言うものです。

 

簡単にいうと200万円の車を5年契約でリース契約したとします。

契約終了時、リースされた新車の値段が大体60万円になる(これを見込み下取り価格)としたとき差額200万-60万円=140万円を5年間(12×5ヶ月)で月々支払いをすると言うものです。

つまり月々の支払額は

(200万-60万)-60ヶ月=2.3万円/月

となります。

 

そして5年契約が終了した段階では、5年後の車の予想価格(見込み下取り価格)をのこして車の代金を支払い終わることになるので、その見込み下取り価格を支払えばカーリースの車を自分のものにでき、そのまま返却すれば(落とし穴②車の価格が本当に見込み下取り価格と同じならば)契約が料金を支払わずに終了にすることができる。

 

他にかかる経費としては車検代と保険料の支払いということになるので大体3-4万円と年10マ万円程度の車検代をしはらえば契約期間中車に乗り放題というものです。

 

 

 

さて落とし穴について2点解説します。

①途中でやめても契約期間中の全金額を支払わなければならない。

私の場合は出張の関係で途中で車を使用しない生活になってしまったため車検日と維持費を節約するために契約を辞めることになってしまいました。

 

そのため5年契約だったのですが3年で辞めることになったとしても5年分の金額を払わされることになりました。それでも月々の任意の車両保険代や車検の費用を削ることができたのでトータルでみれば特にはなったのですが、とても大変な出費となりました。

そのためすこしでも車を手放す可能性のあるライフプランの方にはおすすめしません。

 

見込み下取り価格はほぼ確実に安くなってしまうので契約終了時に追加で支払いをしなければならなくなる。

 

リース契約時に車の見込み買取価格(契約終了時にリースされた車がいくらで引き取ってもらえるかと言う価格)が決定しますがこの価格はほぼ確実に安くなってしまうので追加で支払いが必要になります。

 

例えば契約時に60万といわれても、5年後には走行距離や傷などを理由に50万、40万と安く見積もられます。これはリース会社としてはこの価格を低くあえて設定しなければどんな乱暴な運転をした客からも利益が取れるからです。

 

そのためもし40万円と見積もられた場合は

60万円ー40万円=20万円を契約終了時に追加で支払わなければなりません。

 

この5年後の価格は、車をほぼ使わなかったり、きれいに使えばよいのかもしれませんが、価格の見積もり自体はブラックボックスにされるので契約会社側の利益相反が働くことが否定できません。

 

そのためこちらでできることは走行距離を抑えたり、車を丁寧に使って傷一つつけないことなどですが、大変ストレスフルなカーライフになってしまいます(遠出もできないし、車もろくに使えない)。

 

 

以上のことからわたしはカーリースというものに何ら魅力を感じられなかったのでやめることにしました。

ご意見等あればコメントいただけますと幸いです。